■日本最古の人骨の発見
石垣島にある白保竿根田原洞穴遺跡から日本最古とみられる約2万7千年前の人骨が見つかっている。
人骨はほぼ全身骨格が残っており、国内で初めての旧石器時代の墓域として、確認されている。

沖縄県石垣市東部にある白保から盛山にかけて分布する洞穴内にある遺跡は、海岸から約800m、標高30~40mに位置している。
NPO法人沖縄鍾乳洞協会が行った調査で、1000点以上の人骨片が出土している。

遺跡の名称である「竿根田原」の読み方は、「さおねたばる」としているが、現地の白保では「そねたばる」と読んでいる。
方言では、「ソンタパリ」と呼び、未だに読み方は確定していない。

■石垣島に巨大津波
過去2000年間に石垣島には、4度の巨大津波が押し寄せていたことが、地層調査によって、明らかとなっている。
直近では、1771年の八重山地震の時に、大津波が押し寄せている(明和の大津波)。

1771年4月24日(明和8年3月10日)午前8時頃、沖縄県石垣島南東沖約40km(北緯24.0度、東経124.3度)を震源とするマグニチュード7.4の大地震が発生。
地震の揺れによる被害は、軽微であったとされる。一部の建物や石垣が崩れる程度であった。
この地震のあとに石垣島に飛来した津波は、日本最大級とされる85.4mに達した。
石垣島の真栄里・大浜・宮良・白保を含む8村の大部分が流失・全壊した。
津波被害前の石垣島の人口は17,394名であったが、津波被害後は、8,910名となり、実に48%の人々が死亡または行方不明となった。